起業のための心得
計画は綿密に立て過ぎない
起業前には計画を綿密に立てた方が良いのでは?
と思った方が多いのではないでしょうか。
もちろん、計画を立てることは重要です。ただ、綿密に計画をしてしまうと、計画通りにならなかった時に挫折してしまいます。
また、綿密な計画を立てるには時間もかかります。
「時は金なり」です。
もし、綿密な計画に時間をかけるなら、ある程度の計画を立て、まずは行動することです。
誰でも最初は失敗します。
同じ失敗をするなら、早く失敗し、そこから学び成功へのステップを踏んでいくことが重要です。
まずは行動しましょう!
家族からの同意を得る
独立・起業するにあたり、どれも必須ですが、必須中の必須項目になります。
当然ながら、人生のパートナーやお子さんには、経済的な負担を要することになる可能性も考えられます。
ご家族には、できる限り具体的な説明が必要です。
起業する業種、将来性、起業当初の所得の増減、などなど、見通しを詳しく説明しましょう。
しっかりと理解してもらうことで、家族に手伝ってもらえるちょっとしたことも出てくるかもしれません。
水なし洗車ビジネスのような、BtoCのビジネスであれば、知人を紹介してもらえるかもしれません。
また経営者は孤独です。
これは実際に経営者の経験が無ければ、この孤独感はわからないと思われます。
そんな時に家族は良き理解者となってもらえるよう、事前に同意を得ることが重要なのです。
独身で自由に動けるようであれば、それほど関係ないかもしれませんが、それでも身近な方の協力は、とても助かるものです。独身であっても両親や兄弟からの協力が少しでもあれば、心強いものです。
会社を円満退社する
起業するからと、円満でない状態で退社してしまう方がいらっしゃいます。
これは大きな間違いです。
会社を円満退社する、ということは人脈はそのまま継続するということになります。
人は将来を見抜くことができません。
実際に起業するビジネスが、直接ではないにしろ、間接的に関わってくることもあります。
また元同僚や元上司などが顧客になる可能性も考えられます。
社長が先輩経営者として、良いアドバイザーになってくれるかもしれません。
円満退社をせず、大切な人脈を失うことは避けるべきなのです。
業種を決める
業種の決め方もいろいろあります。
- 自身の趣味を生かした業種
- 得意分野を生かした業種
- これまでの経験を生かした業種
- 資格を生かした業種
- 土日が休める業種
- 平日が休める業種
趣味は趣味としておきたいから、趣味を仕事にするのはやめておこう、とか
休日は土日にするか、平日にするか、とか
これは後述する継続するために非常に重要なことなので、安易に決めることは避けましょう。
起業のスタイルを決める
起業のスタイルもいろいろです。
- フランチャイズで起業
- 商材やノウハウの支援を受けて起業
- 前職の同業種で起業
- 全く新たなビジネスモデルで起業
起業当初の資金力や考え方で考えなければなりません。
フランチャイズで起業
フランチャイズの場合、売上は上がることがほとんどです。
ただ、初期投資で高額な加盟金が必要になったり、ロイヤリティが高いために利益が少ない、といったケースも多く見受けられます。
商材やノウハウの支援を受けて起業
この場合、初期投資として、加盟金がある程度必要になりますが、それ以降の固定費がかからないため、高粗利になることがほとんどです。
前職の同業種で起業
これは業種によりますが、業種によっては前職の会社と敵対することになってしまうケースもあり、そういった場合には、できる限り敵対することを避ける方法を考えるべきです。
理由は、前項で述べた通り、大切な人脈を失うことにも繋がるからです。
全く新たなビジネスモデルで起業
このケースが一番資金力と人脈が必要になります。
当初の数年間売上が無くても大丈夫。というくらいの覚悟で臨む必要があります。
継続する
帝王学というものがあります。
帝王学の基本は、起業することよりも、それを継続することの方が難しい、というものです。
事業を継続するには、とても大きな体力と強力な精神力が必要になります。
だからこそ、自分自身が挫折しそうな時にも、立ち直れる業種を選択する必要があるのです。
「継続は力なり」という言葉もありますが、なにごとも継続することが重要です。
どんな経営者も生みの苦しみはもちろん、継続の苦しみを乗り越えて、事業を拡大しています。
この覚悟が無ければ、起業には向いていないかもしれません。
経営理念を決めておく
個人事業で従業員を雇わず、一人で運営していくのであれば、それほど関係ない内容ではあります。
法人として、従業員を雇う予定があるのであれば、必ず経営理念を決めておいて下さい。
法人格という表現もある通り、法人は社長個人とは別人格を持っています。
法人として、個人とは別に住民税もかかります。
小規模の場合、この法人と個人を同化してしまう経営者が多くいらっしゃいます。
こういった経営者の多くは規模を拡大できないか、規模が縮小してしまいます。
経営者も人間です。
気持ちで考えも変わることがあります。
そんな時でも「経営理念」を軸に何でも考え、行動するようにすることで、軸のぶれない経営ができるようになるのです。
これは従業員にも同様のことを伝えるようにします。
あくまでも社長よりも「経営理念」を上に位置づけることが大切なのです。
こうすることで、万が一経営者が誤った判断をしていても、従業員がその誤りを指摘することもできます。
また、従業員が判断を迷ったときにも「経営理念」を軸に考えることで、社長が判断を下す必要がなくなるのです。
この経営理念に関しては、起業後でも遅くありません。
わかりやすい、軸となる経営理念を考えに考え抜いて下さい。